さて、前回書いたピルスナーうんちくの続きです。

ジャーマンピルスナーには、クラシックピルスナー、ザウアーレンダーピルスナー、南ドイツピルスナー、ハンゼアティシュピルスナーの4種類があります(ちなみにドイツではビールをシュタルク、スペツィア、フォル、シャンクと4分類しており、ピルスナーはフォル)。それでは以下にそれぞれの詳細を。





まずはクラシックピルスナー。
ボヘミアンビールに分類されます。ちなみにボヘミアンビールとは、ボヘミア地域(チェコ)発祥のビールのこと。あれ?なぜドイツのピルスナーなのにボヘミアンビールに分類されるんでしょうね?その理由としてクラシックピルスナーの起源があります。前回の記事で「ピルスナーの起源はボヘミアのピルゼンで生まれたピルスナーウルケルである」と書きましたが、このクラシックピルスナーは、そのピルスナーウルケルを真似てドイツで造られるようになったものなので、ボヘミアンビールに属するのです。そのため味もボヘミアンピルスナーに少し似ており、豊かでコクのある口当たりが特徴です。有名なビールとしてラーデベルガーがあります。

次はザウアーレンダーピルスナー。
ドイツの西方、ラインラント周辺で造られるピルスナーです。少し薄めの味で苦みも少ないですが、そのため麦の甘さや香ばしさを際立って感じられ、またドライ感も強く感じるのが特徴です。色が薄いので4種類を見比べた際にすぐにわかるのも特徴です。有名なビールとしてヴァルシュタイナーやビットブルガーがあります。



次に南ドイツピルスナー。
申し訳ない。聞いたことがあるだけで「このビールは南ドイツのピルスナー」と謳ってるのを飲んだこと無いのです。もしかしたら場所的にレーベンブロイがそうかもしれない。ところで日本地ビール協会の教本に「へレスはピルスナーのミュンヘン版」とある。もしそうなら南ドイツピルスナー=へレスなのかもしれず、もしそうならシュパーテンやアウグスティナ―が有名ってことになります。
ハンゼアティシュピルスナー。
北ドイツピルスナーとも言います。醗酵度が高いためかドライ感が強く(4種類の中で一番強い傾向がある)、またホップの苦みが特徴です。有名なビールとしてイェーバーやフレンスブルガーがあります。