シュラッペセッペルのケラービア。



この醸造所は、1630年代にフランクフルトの南にあるアシャッフェンブルグに、ジョセフ・ロシュレルというスウェーデンの元兵士が創業した。ジョセフ氏は1631年にグスタヴ王がこの地に進軍した際に、兵の一人としてこの地に赴き、兵たちにビールを造って振舞っていた。その味が高評だったので、彼は軍が帰った後もこの地にとどまり醸造所を創業。醸造所は一族で代々経営され、1795年のアダム・ロシュレルの代に最盛期を迎え、彼は君主御用達のビール醸造者として任命され、醸造所には1803年に永久醸造権が与えられた。だが1866年にロシュレル家はジョセフ・スタイガーワルドに譲渡し、その後は1899年にコンラッド・ヴォゲルに譲渡され1999年までヴォゲル家が経営。1999年からはイーダー&ヘイランド醸造所が経営し今に至っている。



さて、今回飲んだのはケラービア。

液を見るとケラービアなので濁っている。口に含むと、ほど良いコクと麦の甘み、目立たないように主張してるキレを感じたのち、再度麦の甘みをさっきより僅かに強く感じて消える。この間、ほどよい炭酸の刺激が苦味と一緒に主張し、またスムースな口当たりを感じさせる。ちなみに、シュラッペセッペルとはジョセフ氏のあだ名なのだが、その由来がカワイソス…。